「うわーっ、ねぇねぇ、曲がったら絶対なんかいるよね!!」






「………う、ん……いる、だろう、ね………」







カナタは小さな声で答えた。




次の瞬間、あたしは思わず「えっ」と声を上げる。





カナタが、あたしの手を、ぎゅっとつかんできたから。






「………カナタ?」





「………みーちゃん、大丈夫だよ」






カナタはどうやら、あたしが怖がっているから、手をつないで安心させてくれたらしい。






………やっぱり、カナタって、なんだかんだ優しいんだよね……。






あたしは嬉しくなって、カナタの手をぎゅっと握り返した。





あたたかい温もりが伝わってきて、心が解けていくような感じ。






うん、お化け屋敷に入ってよかった………なんて思いつつ、角を曲がると。