胸が、脈を打つ。 どくんどくん。 その音は、恐怖に震えたときの早い鼓動ではなくって─── 「……あれ?」 あれ、あれ……あれ? 胸に手を当てて───それから、もう一度皐月くんの顔を見ようと首を動かして……とまる。 顔が、熱い。 熱い、熱い……あつい。 心臓がバクバク言いすぎて、今にも壊れてしまいそう。 皐月くんの顔を見ようにも、なぜか直視できない。……どうしてっ? ほっぺに両手を当てて……それから、私は言った。 「……ど、どうしちゃったの……私」