あれから学校にも慣れ、俺は浮くことなく友達がたくさんできた。

ただ、ずっと気になっていた。
俺の隣の席の『佳夜』さん。
休み時間は一人で本を読んだり、授業中は外を眺めているかさぼっている。
勇気をだして話しかけることにした。

空海「君の名字、何て読むの?こ、とりあそび....?」

佳夜「。。。」

返事がない。

空海「???」

疑問そうに佳夜さんの顔を見ていた。
すると、

佳夜「たかなし」

空海「え....?」

佳夜「小鳥が遊ぶ所には鷹がいない。だから小鳥遊びとかいてたかなしってよむの」

綺麗な声だ。とても透き通っている。

空海「なるほど....!よろしくな!小鳥遊さん!」

佳夜「やめて」

空海「っ....?」

もしかして苗字も呼んで欲しくないとか....?

佳夜「小鳥遊なんて呼ばないで。佳夜でいいから。」

名前を呼ばれるのがいやなんじゃないんだ。
よかった。

空海「わかったぜ!俺は七瀬空海!よろしくな!佳夜!」

佳夜「....よr」

女子1「空海くーん!ちょっとこっちにきてー!」

空海「おーぅ!佳夜、なんか言いかけてたか?」

佳夜「....」

怒らせたかな

空海「呼ばれてくるから行くわ!んじゃ!」

佳夜「........。」

キーンコーンカーンコーン

女子1「空海くん、あんまり小鳥遊さんと話さない方がいいよ?」

空海「は?なんで?」

女子1「噂では小鳥遊さんのお姉さんが万引きして、それから色々あって自殺したって...」

女子2「あー、それ知ってるー」

女子3「あと、お姉さんの彼氏奪ったとか」

空海「そんなん噂だろ」

女子2「けど、小鳥遊さんのお姉さんが自殺したっていうのは本当だよ?」

空海「んなの、しらねーよ。」

女子3「でも、」

空海「俺は佳夜と話したいから話す。それじゃいけないのか?」

キーンコーンカーンコーン

空海「どんな事言われても俺は話に行くから。」