「無理だよ!無理無理!!
それって、カップルとかでやるやつでしょ。」


首を横に振って、後ろに下がりながら距離をとる。

ジリジリと距離を詰める武藤くん。


うう…どういうつもりなの。



トン、とついに壁にぶつかり、これ以上、後ろに下がれなくなってしまった。


高鳴る心臓がうるさい。



どうしよう、武藤くんにどきどきしてる。

友達なのに。意識してる。




「…佐藤、降参する?」


武藤くんは、さらにゆっくり近づき。



壁との間に私を閉じ込めた。