そのあと川瀬は真っ赤な顔のまま勢いよく立ち上がり、教室を出ていった。 あっちぃ 衣替えをするような季節だからじゃなく、 顔が、熱い 見なくても分かる。俺の顔は絶対に赤い。 川瀬がただ名前呼んでくれただけなのに 『昂!』 あぁ、もう誰にも名前呼んで欲しくねぇ ほんと、俺って重症だ 「姫野~?」 俺の後ろに立っていたのは、橋田。 「な、なんだよ」 こいつに気持ちがバレてるって気づいたから、すっげぇ話ずれぇ 「ちょっと面かしなさいよ」