俺は顔を隠して、資料室へ逃げるようにして向かった。 …後ろで川瀬がどんな顔をしてるかも、知らずに。 「おっせぇ」 逃げるようにして資料室へ来てから30分は経った。 何やってんだよあいつ。 もしかして、帰ったとか? 俺が一人で資料室来たから、ムキになってサボったとか? 「やっべぇ。ありえすぎる。」 少し頬を膨らませて、眉間にシワを寄せて帰っていく川瀬が想像できて焦った。