「秀平んちの母ちゃん女物売る店やってっからさ、その売れ残りとか家にあるわけ」




「売れ残りでわりいけど」



あのパワフルなお母さんお店やってたんだ!





「第一こんな時間に帰らせられない。泊まってけよ」



そう言う山下くんにじっと見つめられて…




「うん!」



断れるわけがないじゃないですか…



それから姫野は窓から家に帰って、私は今秀平くんに勧められてお風呂にいる。





「迷惑じゃないのかな…」



お母さんとかお父さんとか…兄弟はいるのかな?



あ、居てももう寝てるか




明日の朝、ちゃんとお礼を言わなくちゃ



あと後日お礼の品を持って…




そんなことを考えているとすぐにあがるつもりがついつい長風呂になってしまった。







下着はお店の売れ残りだと言うものをいただいて、あとはパーカーを山下くんから借りた。






下もジャージを貸してくれたんだけど長くて…結局はかないことにした。



身長の大きい山下くんと小さい私ではパーカーの大きさもだいぶちがうくて…パーカーですら膝たけ。



「お風呂ありがとう…って」



その格好が恥ずかしくてそーっと部屋に戻ったんだけど



「…寝てる」



ベットにもたれてすーすーと気持ち良さそうにいる山下くんがいた。



「山下くーん。風邪引いちゃうよー」



少し気をつかって揺すってみる