ハッピーバースデイ


私はどうしたら良いの?

ずっと銀司が好きだった、なんてそんなドラマチックな言葉を吐けば良いの?

銀司は、私が他の人が好きだと疑っているのに?

すごく泣きたくなった。泣いて、銀司を困らせてやりたいと思った。

この前とは反対だ。


「居ないよ」


その言葉が欲しかったのか、少し落ち着いた表情になった銀司。


「も、帰って良い?」

「俺はずっと好きだよ」


ん?

今私が言おうとして止めた言葉を口にしたのは誰だ。


「銀司が」

「ん?」

「言ったんだよね、今の」


ぱくぱくと口が動く。