ハッピーバースデイ


ここはよく行き来していた銀司の部屋のベッドの上で。

体重はかけられていないけれど、そこにあおむけに寝ている私の上に銀司が居て。


「何を?」


うん、言った私も何を待ってほしいのか分かりません。


「分かんないけど…私、家に帰って夕飯食べないと」

「何でずっと避けてんの?」


ぎくりと身体が固まる。


「誕生日? それともこの前勝手にキスしたから?」

「あ、別に銀司が原因とかじゃなくて」

「好きな奴でも居んの?」


いつもは優しく見るその瞳の奥が揺れている。