ハッピーバースデイ


そしてその視線が私に向けられた。


「じゃあ良い男捜しておくかんね」


ひらひらと軽く手を振られる。私の二の腕を掴む手に力が入った。

そして連行された。

イライラしている銀司を見るのは初めて。

その背中からオーラは感じるのに、何をそんなに怒っているのかが分からなかった。

私なんかした?







「ま、待って、銀司」


ぐるりと視界がひっくり変える。

銀司越しに天井が見えて、視線が泳ぐ。

なになになになに?

言った私もそうですけれど何を待つの?