そしてその視線が私に向けられた。 「じゃあ良い男捜しておくかんね」 ひらひらと軽く手を振られる。私の二の腕を掴む手に力が入った。 そして連行された。 イライラしている銀司を見るのは初めて。 その背中からオーラは感じるのに、何をそんなに怒っているのかが分からなかった。 私なんかした? 「ま、待って、銀司」 ぐるりと視界がひっくり変える。 銀司越しに天井が見えて、視線が泳ぐ。 なになになになに? 言った私もそうですけれど何を待つの?