次の朝 握りしめた手の中の携帯が震えて目が覚めた。 昨日の記憶が鮮明によみがえり、慌てて身体を起こして携帯を開く。 《葵~おはよ! あさって泊まりに行く予定だからよろしくな》 「何これ?…」 思わずムッとした。 メールではもどかしい気がして、すぐさま斗真の携帯番号を押した。