「お帰りなさい」 いつもどうりの笑顔で出迎えてくれるエリカに少し胸が痛んだ。 「今日はね… オムライス作ったんだぁ~」 そんな嬉しそうなエリカの背中に俺は唐突に残酷な話をした。 「エリカ…ごめん。 俺、もうここでエリカと一緒に暮らせない…」 エリカの動きがとまった。 唐突すぎたのは承知の上。 でも、唐突に切り出さなければ、エリカに巧みにかわされてしまうから。 振り向いたエリカの顔には、さっきまでの笑顔は当然なかった。 リビングのテーブルをはさみ、重苦しく息苦しい、空気が二人を包む。