でも、そんな心とは裏腹に、足はすくんで前に進めなかった…

どうすればいいのか戸惑いながらも自分に問いかけてみる。


このまま気づかないふりをして通りすぎるのか、


それとも気軽に声をかけてみるのか…


結局、答えが出ないまま、一歩足を踏み出す。

緊張で前しか見ることができなかったけど…


この人ゴミの中、しかも携帯に気をとられている斗真。



多分私の事には気づかないだろう…


気づかないふりがきっと一番いい?



そう言い聞かせながら、足早に改札口の方へ急いだ。