「謝って許されるなんて思ってない。

だけど…どうしても斗真とあなたに一言謝りたかった。だから今日ここへきたの。」



「教えて?
ちゃんと教えてほしい。

あの日斗真に何がおこったの?

斗真はなぜあんな事に…?」


私はエリカさんに詰め寄った。




「…あたしが悪いの」



「…知ってること全部話して?お願い…」


エリカさんは少し迷っていたけど、斗真にあの日起こった出来事を、ゆっくりと説明してくれた。


そして…


「斗真は、葵さんが襲われたのは、自分のせいだとすごく責めてた…。


だからきっと


葵さんが受けた心の傷の分だけ、自分も傷つきたかったのかもしれない…」


そういいながらエリカさんの瞳からはまた涙がこぼれおちた。