しばらくすると、看護師さんが入ってきた。


「藤城さんどうですか?」


看護師さんはそう言って点滴の様子を見た後、俺の手首をさわり脈をはかった。

「はい。大丈夫ですね。後は体温はかりますね~」


体温計を受けとり俺は聞いた。


「あの…俺は何でここに?」


「かなりの怪我で…救急車で運ばれてきたんですよ?」


そして体温を計るわすがな時間、看護師さんは妙な事を話し出した。


「可愛い彼女がとても心配してらしたそうですから、意識が戻って本当によかったですね。

また先生の回診がありますが、何かありましたらナースコールして下さいね」


と、自分の話だけしたらさっさと出ていった。


…え?

彼女って?

エリカの事か?

彼女じゃね~っつうの。


とりあえず

エリカがここへ連れてきてくれたとするとエリカに聞けば色々思いだすかな…?

俺は安易にそう思っていた。