「葵を襲わせたのはおまえか?」


斗真のあたしをみる目は憎しみでいっぱいだった。


当たり前か…


大切な女を傷つけた女が目の前にいるんだから…


「………やっぱり
バレてたんだぁ?

そうだよ。葵を襲うように頼んだのは
アタシ…。

でも残念だわ~
いちよ~?未遂で終わったんでしょ?
斗真よく間に合ったんだね~?」


もっと憎んで…
いっぱい憎んで…

そう思ってわざわざ殴られるような事を言った。


「てめぇ~!」


今まで見た事がないくらいの怒り。

そんな斗真の姿に、自分がやってきた事の重大さに気づかされていた…


「お前さぁ…
何で平気な顔してそんなふうにいえるんだあ~?

葵には手~出すなってあれほどお前に
いったよな!
何とか言ってみろよ!」


怒り狂う斗真

深く傷ついてる斗真

ごめん…斗真

ごめん…


「…殴りなよ…殴っていいよ」


それしか言えなかった