俺は葵を何も言わずにただゆっくりと抱きしめた… 葵は瞳を閉じたまま、驚くこともなく俺に体をあずけた。 「葵…ごめん… ごめんな…」 こんな言葉しかかけてやれなかった… 氷のように冷たくなってる葵をただ抱きしめてやるだけしか出来なかった俺。 …守ってやれなくてごめんな… …こんなに辛くて悲しい思いさせてごめんな 俺が助けてやれなくてごめんな…葵 言葉にならない 心の叫び… この時 悲しみを押し殺すかのように流した葵の涙を 多分俺は一生忘れられないだろう…