着信あり10件?


…携帯の存在忘れてたよ。。。


きっと今も心配してるね?


でも…


携帯をギュッとにぎりしめたままその場に立ち尽くすしかなかった。


「俺が連絡しよっか?」


心配そうなリュウさんの声。


私は素直にうなずいて携帯を渡した。


リュウさんは、香織に連絡を入れてくれた。


斗真には、香織から連絡してもらえるよう、頼んでくれた。


待っている間ずっと考えてた…。


どんな顔で斗真に会えばいいんだろう?

何を話せばいいんだろう?って…


薬指に光る指輪を見てあの夜の事を思い出した。


あの夜

少し照れながらこの指輪をはめてくれた斗真の顔………


私の瞳からまた涙がこぼれおちた。


何で私なの?

これは偶然の出来事なんかじゃない…


だって

あの男たちは私を知っていたから…


誰かが故意に私を?

いったい誰が?…