「ごめんなさい。

焼き餅やいて、あんなひどいこといっぱい言っちゃって、ほんとごめん。」


頭を深々と下げた。

「もういいって。

ごめんな?

俺こそ、いやな思いいっぱいさせちまって。

でもさ、もう待たなくていいから。」


「え?…」


やっぱりだめなの?もうだめなの?



「さてと。いくぞ?」



斗真の前に立ち、横いっぱいに手をひろげた。


「待って斗真?
私ね、待つから。
だめだっていっても絶対待つから。
誰に反対されても待つから。」



そんな私の必死な告白に…



「葵って、そんなキャラだったっけ?」


って斗真はクスクスと笑った。


「おまえってまじ、鈍感だな?

俺のこのカバンみてきづかねぇ?」


「え?え??」



黒のボストンバック?

嘘?



「おまたせ。葵」


そういって斗真は片手で私を抱き寄せた。