「…斗真? エリカもう帰る。 斗真も一緒に帰ろ? 帰って誕生日のお祝いしよーよ?」 まるで子供みたいに斗真の服を引っ張って、哀願する彼女… …斗真? 私も心の中で斗真を必死に呼んでいた。 そうしなきゃ 斗真がいなくなっちゃいそうで… 困った表情のままの斗真は… かずくんの耳元で何か話をしてから、私の方はチラリとも見ないまま、エリカさんを連れて出ていってしまった。 こんな状況で… 私の顔なんか見れるわけがない…? 10分が過ぎた。 まだ斗真は戻らない。 待っていたい。 でも…