俺は無言で部屋に入り、ボストンバックに手当たりしだいに洋服を詰め込んだ。

とりあえず家をでる。

そう決めた。

これ以上、もうエリカに付き合ってはいられない。


涙で頬をぬらしながら一人駅へと歩く葵の姿を想像した…


エリカの嘘の為に、そんな葵をほったらかして帰ってきた俺は…

自分で自分が滑稽に思えた。