大きく溜め息をつきながら、煙草に火をつけた。 家へと帰る足取りは重かった… 葵の一言一言がまだ胸にズキンと残っていたから。 「私の事なんて どうでもいいんでしょ…か…」 どうでもいいはずがない… 俺が好きなのは… 葵、お前だけだ。 そう…はっきり言ってやりたかった。 でも 今の俺を葵は信じられないはず… 口で何を言っても、葵には届かない そう感じた。 そこまで追い詰めたのは俺… それでも 葵の涙をふいてやる事も出来ずに、あのまま別れた事を後悔していた。