俺は親切に忠告してやってるだけだってのに。 光流は、あいつだけは絶対に落とせないって。 なんたってあいつは智沙しか見えてねえからな。 「あー、いたー‼︎航希‼︎」 バンッと勢い良くドアを開けて、フェンスに寄りかかる俺目掛けて走って来るケバい女。 こいつは確か、この前知り合ったばっかの3年の女。 「なんすか?先輩」 愛想笑いを浮かべてにっこり微笑む。 どぎつい香水の匂いが鼻をかすめて思わず鼻を覆いたくなった。