もうダメだ。 すごいことを言われて頭がクラクラする。 そんな理由だったなんて。 恥ずかしいやら 嬉しいやら。 「智沙はまだ航希のことが好きだとばっかり思ってたから」 途端に切なく苦しげになる光流の声。 「え?あたしがまだ航希を?そんなのありえないって」 そりゃ最初の頃は忘れられなかったけど。 「部屋で自分抑えらんなくなったら、智沙を傷付けるって思ったから断ってた」 “それで不安にさせたんならごめん” そう言って光流はあたしから体を離した。