「1人、なのか……肉、食いたいんだ?」 「えっ⁉︎いや、あはは、はいっ」 なぜか真剣な顔で見られて、ウソが付けなかった。 そしてバカ正直に言ってしまった。 「仕方ねえ。なら今日の放課後俺んちでするか」 クスッと笑いながら言われて、その顔に少しドキッとした。 「わー、マジで?楽しみだなー。やっぱ萌絵ちゃんが言うと説得力あるね。航希がすんなり認めるなんて」 ウサギ先輩が嬉しそうに笑う。 わー、やった。 焼肉、焼肉。 「嬉しそうだな」 にやける私に佐伯先輩はさらに目を細めた。