……光流、先輩。 まともに顔を見たのはかなり久しぶり。 思わず息を呑む。 だけど光流先輩の目に私は映っていない。 光流先輩が見てるのは智沙先輩だけ。 「じゃあまたね。あ、航希の家にご飯作りに行くから」 「絶対来んな」 「ひどっ。あたしがせっかく腕を振るってあげるっていうのに」 「迷惑だ」 「なによ、航希のバーカ」 智沙先輩は無邪気にそう言って光流先輩の隣に駆け寄る。