それから私はまた屋上に顔を出すようになった。 理由は光流先輩が来ないようになったと知ったから。 「萌絵ちゃん、今日こそ俺らと遊びに行かない?」 すっかり仲良くなったウサギ先輩が可愛い笑顔を私に向ける。 茶髪のふわふわした髪が風になびいて揺れている。 「いいですけど」 でも さすがにこの中に女1人だと気が引けるな。 よし、クラスの先輩ファンを誘ってみるか。 「おい」 早速誰かを誘ってみようと教室へ戻ろうとした時 低く不機嫌そうな声が背後から聞こえた。