青に染まる夏の日、君の大切なひとになれたなら。




「迷ってるってこと?」

「…うん」

…恥ずかしすぎて、顔に熱が集まってくる。

ああ、熱い。

ただでさえ夏の気温なのに、汗かきそう。

やっぱり、炭酸にしよう…

自販機の前に立って、見上げる。

二種類ある炭酸を選びながら、「あ、あのさ」と言った。


「…あたし、告白とかされるの、初めてなんだよね。だから、どうしていいかわからないっていうか」


ピッと押すと、缶がガコンと落ちてくる。

「…でも、あたし、こんなんだからさ。この先、トモみたいな物好きが現れてくれるかどうか、わかんないし……」

…あたしって、こんなに言い訳くさいことばっかり、言う奴だっけ。

池谷くんを前にすると、あたしはどうにも煮え切らない言葉ばかり言ってしまう。

…なんで、だろう。


缶を取りながら、ちらっと池谷くんを見る。

彼もまた、ペットボトルを取りながら、「大丈夫だよ」と言った。