「……利乃ちゃん、知っててずっと黙ってたわけだ?俺、めっちゃ恥ずいじゃん」
「ふふふ、だって面白いんだもん。私達四人が集まってるのは、トモくんのおかげだもんね」
その言葉には、さすがに目を見張った。
…気づいてた?
確かに、その通りだ。
利乃ちゃんと慎也が幼馴染だとしても、四人で自然と集まるほど、俺らは接点があったわけでもない。
言い出しっぺは大体利乃ちゃんだけど、それに賛成してるのは、ほぼ俺だ。
この四人を引き合わせてるのは、俺が麗奈ちゃんを好きって気持ち、だ。
それをわかって、利乃ちゃんは四人が集まりやすいよう、何かと用事をつけて、俺と慎也を誘ってきたんだ。
…どこからどこまで自分のためで、どこまでが、俺のためなのか。
ただ単に、面白いから、なのか。
…ホントにこの子は、掴めない。



