青に染まる夏の日、君の大切なひとになれたなら。




…今夜は、寝れそうにない。






「トモ、なにやってんの」


翌日の、朝。

俺は教室の扉の前で、座り込んでいた。

友達が、呆れた目をして見てくる。

俺は「…やー、ちょっと…」と頭をかいた。


…昨日、麗奈ちゃんに告白したのはいいんだけど。

一晩経って、なんか恥ずかしくなってきたというか。

どんな顔して、会えばいいのか。

いや、フツーにしてりゃいいんだって、フツーに。

そう思って、立ち上がる。

「よし、開けていいよ」

「開けるの俺かよ」

友達が、ガラッと扉を開ける。

いつも通り、と思いながら、教室へ入った。

「あ、トモ、おはよー」

「はよー、トモ。あのさー」

「昨日のテレビ見たー?」

次々とかけられる声に答えながら、ちらりと麗奈ちゃんの席の方を見た。

いつも通り、利乃ちゃんと仲良く話している。