「俺が好きになったんだから。麗奈ちゃんは間違いなく、可愛いよ」
……そんな、恥ずかしげもなく。
さすが、トモ。
…ああもう、胸が痛い。
「な、何言ってんのー!」
バシバシと、勢い良くトモの背中を叩く。
面食らうトモに構わず、あたしは「ほんと、トモは口がうまいよねー!」と笑う。
けど、次にトモがあたしを見たとき、彼は目を見開いた。
「…もお、やだ、トモ。ほんと、恥ずかし…っ」
…きっと、手で隠した隙間から。
赤くなった顔が、彼に見えている。
トモはしばらくあたしをじっと見ていたけど、すぐにヘナ、と眉を下げて笑った。
「…ホントズルいよなぁ、麗奈ちゃん。フった奴にそーゆー反応、しないでよ」
…だって。
言われ慣れて、ないし。
それがお世辞じゃないことくらい、もうわかる。
わかるから、嬉しくて。
その言葉に、素直に喜ぶことができないことが、切なくて。
……胸が痛いよ、トモ。



