トモの言葉に、思わず笑うことができなくなる。
…驚きは、しなかった。
なんとなく、わかっていたから。
「利乃ちゃんがね、『私は夏祭りには行かないけど、トモくんはどうする?』って。俺も麗奈ちゃんと慎也の間に入るのはきつかったし、行くのやめたんだ」
連絡しなくてごめんね、とトモが力なく笑う。
あたしは「いいよ」と、首を横に振った。
…うん。
仕方ない、こと。
トモが、あたしの慎也への気持ちに気づいていたんなら、尚更だ。
行きたいって思うはず、ない。
…だけど。
「……利乃は、なんで…?」
あたしに嘘をつく、利乃。
高校に入学してから、ずっと一緒にいたのに。
…なんでそんな嘘、つく必要があるの?
あたしの言葉に、トモは空を見上げて、「なぁ」と言った。
「…慎也に好きな女の子がいるの、知ってる?」
横目に、トモの視線とぶつかる。
あたしは目を伏せて、静かに頷いた。



