青に染まる夏の日、君の大切なひとになれたなら。



不意に慎也と目があって、さらに驚く。

…気まずくならないように、気まずくならないように…!

心の中で何度も繰り返しながら、あたしは口を開いた。


「お…おはよ!慎也、トモ」


トモもあたしに気づいて、元気良く「おはよー!」と返してくれる。

慎也もいつも通りに笑って、「おはよ」と言ってくれた。


…そう、いつも通り。

それが嬉しいような、少し悲しいような。

けど絶対、近いうちに『あきらめない』宣言をしなきゃいけない。

それがいつかは、まだ決まってないんだけど。

…彼の中のあたしは、もう『ただの友達』じゃなくなったわけだから。

早いとこ、言わなきゃ。

トモと笑い合う、彼の姿をさりげなく視界へ入れる。


………頑張れ、あたし。






放課後。

あたしは先生に呼ばれて、職員室に行っていた。


「失礼しました〜…」


ガララ、と職員室の扉を閉める。

はぁ、とため息をついた。