青に染まる夏の日、君の大切なひとになれたなら。



「…な、なに…?」

「…小城さんて、ときどきよくわかんないよね」

そう言って、彼は心底おかしそうに笑う。

恥ずかしいような嬉しいような、複雑な気持ちで「そ、そうすか…」と目をそらした。


「麗奈ちゃんがちょっと変なのは、前からだもんねー」

前から聞こえてきた利乃の言葉に、「はぁ!?」と言い返す。

「あたしは普通だよ!」

「自分は普通だって思ってる人ほど変なんだよ〜。ほら、早く行こーっ!」

そう言うと、利乃はトモを引っ張ってさっさと手洗い場へ行ってしまう。

取り残されたあたしと池谷くんは、顔を見合わせた。

「……ぶっ」

「ちょっ、人の顔見て笑わないでよ!」

ズボンのポケットに手を突っ込んで、池谷くんは肩を震わせる。

…そんなに変な顔してんのかな、あたし。

結構、傷つくんですけど?