青に染まる夏の日、君の大切なひとになれたなら。



「みんな、本当ありがとね」


もう一度そう言うと、利乃が「どういたしましてっ」と笑い、トモが口笛を吹いて、池谷くんが穏やかに笑った。






下校時間が近づき、空もだんだんと朱くなってきたころ。


「よし、綺麗になったなぁ!みんな、お疲れ!」


先生が緑の消えた辺りを見渡して、笑った。

「疲れたぁーっ」

んー、と、利乃が伸びをする。

あたしは暗くなってきた空を見上げて、目を細めた。

六時すぎ、くらいかな。

なんとか終わって、よかった。


「みんな、ホントありがとっ」


バッと頭を下げると、「いいよー」と利乃がにこやかに笑う。

トモも池谷くんも袖で汗を拭いながら、笑っていた。

「じゃあ、ゴミ袋は先生が持っていくな、みんなお疲れ。おかげで助かったよ。気をつけて帰れよ〜」

「お疲れ様でしたー」

みんなで頭を下げて、ゴミ袋を持っていってくれる先生を見送った。