「よかったなぁ、小城。いい友達がいて」
「…はい」
三人を、じっと見上げる。
なんだかジーンときて、あたしは「ありがとー」と眉を下げた。
「ハハ。小城さん、変な顔」
「あたしはもとから変な顔だよー」
「嘘だよ。やろやろ」
職員室からもらってきたのか、三人ともしっかり軍手してるし。
隣で、池谷くんが面白そうに笑う。
その笑顔が無邪気で、胸の奥がキュウとなった。
「じゃあ私、こっちやるねっ」
利乃なんか、髪をポニーテールにしてまでやってくれている。
こんな面倒な仕事、利乃がいちばん嫌いなことなのに。
「草むしりってさぁ、やり出すととことんやりたくならねえ?」
青空の下、笑うトモの瞳に空が映る。
…優しいよな。
フったあたしにも、こんなに優しくしてくれる。
トモはほんと、いい奴だよ。



