ビター・オア・ミルキー



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「おばちゃん、ミルクふたつ下さい」



まいどあり~!と、元気な声が空にまで響いた。

この若々しい声のおばちゃんが売るアイスクリームは、わたしが小さい頃から近所にある駄菓子屋さんのアイスクリーム。


ミルクとチョコしかないけれど、わたしと朔ちゃんはこのアイスクリームがものすごく好き。

味は、決まってミルク。



「はい、君花」

「あ、ありがとう朔ちゃん」


駄菓子屋の前のベンチに座って、久しぶりに朔ちゃんと並んだ。

真夏にさしかかる前の、じめじめした季節。

アイスクリームも、すぐ溶ける。



「あー。やっぱうめーな、このアイス」

「ねっ!そうだね。変わらない味」

「そーだな」


小さい頃から、寄り道しては、ここの駄菓子屋でお菓子を食べてた。

でも、このアイスクリームは200円で、
小学生の頃は高かったから、お母さんたちに買ってもらってた。


なつかしい。

すべてが、朔ちゃんとの思い出だ。