ビター・オア・ミルキー





「きーみかー」




…クラスに着いた。

まだ咳込みながら声のするほうを見ると。



「あ!朔ちゃん!!」


一気に、心が軽くなった気がした。

朔ちゃんの声は昔から魔法だ。
お母さんの声を聞くよりも、朔ちゃんの声を聞いた方が泣きやんでいたんだって。

その効果、今でも無くなってないんだね。



「朔ちゃん!!」

「元気だなー、君花。生徒総会お疲れ。カミカミだったな」

「ありがとう~!ってカミカミって何」

「え?めっちゃ噛んでたじゃん」



はははは!と、まるで思い出したかのように豪快に笑う。

今日も朔ちゃんは眼鏡だ。
…どうやら、コンタクトはしばらく諦めたらしい。



「まぁ、君花のわりにはよく頑張ったよ」

「本当?!」

「あー、ほんとほんと」



良かったね、と笑うアニカに頷いて、朔ちゃんにお礼を言った。

朔ちゃんもたくさん手伝ってくれたし、相談も乗ってくれたからね。



「よし。んじゃあ、今日は久しぶりにアイス奢ってやるよ」

「え?!本当?!」

「おー」

「やったあああー!!!」



朔ちゃん…!!!


やっぱり、やさしい!!!