「ま、いーよ。今日はこれが言えれば良かったし」
「……へ」
「あの幼なじみも、彼氏じゃないならそれでいーし」
「へ……」
「ちょっと、頑張ってみるかな、俺も」
……へ…………。
チカチカチカ……。
「…!」
天井の、電球に変化が起きた。
そのあと、徐々に明るくなって。
「わっ、まぶしい!!」
会議室は、さっきよりも明るく照らされた。
光が、少し白く感じられた。
「おお、直ったな、停電」
「…っ!」
教室全体が見えて。
飛呂くんの姿も見えて。
「……」
さっきの出来事が、まるで夢の中だったように思える。