「…飛呂くん、」
「…なに」
「…わたし、飛呂くんって女の子に興味ないのかなって思ってたの」
「は?なんだよ、それ」
人を見た目で判断すんな。って言って、飛呂くんはしばらく口を閉じた。
でも、
「でも確かに…。興味はあんま湧かなかったな…。それよりも部活が大事だったし」
でも、飛呂くんがそんなことを言うもんだから、わたしの心臓は再び音を大きく鳴らした。
……なんだろう。
身体が、ふわふわって、熱くなる。
飛呂くんといると、いつも身体のどこかが熱くなるけど、今日は一段と熱い。
心臓が、たくさん血液を送っている感覚がものすごく分かるよ。