ビター・オア・ミルキー



わたしが騒いで。

飛呂くんが笑って。


そんなことをしていると、また、大きなカミナリが鳴って。



「ひゃあああああ………っ!!!」

「…おっ?」



わたしだけじゃない。
廊下にいる先生とか、生徒とかも叫びをあげた。



…その、すぐ後だ。

わたしの目の前に、暗闇が広がったのは。




「きゃ…っ、ななななに……?!」



目を瞑っても、あけても、暗いのは変わらない。

雨とカミナリの音だけが響いて、それ以外に分かるものと言ったら……。



「…あー。停電してしまったな」




飛呂くんの、低い声。

だけ。