わたしのこの世で一番キライなものが、起こってしまった。
ゴロゴロ…ピシャッ───!!
「…っきゃあああああ……っ」
「うお」
か、カミナリ……!!
ややややっぱり!やっぱりそうだ!
わたし、カミナリの光だけには敏感だもん!
たった一瞬でも、本能的な何かが反応して、寒気が起きるんだもん!
「おー。降ってきたなー。夕立か?」
「ちょっ……!カーテン開けないでよ!」
一気に音を立て始めた雨と雷。
わたしは窓から出来るだけ離れたところに移動して、ひたすら目をつぶって耳を塞いだ。
「もーやだ!カーテン閉めてよ!!」
「はぁっ?お前18にもなってこんなん怖いって……、ブリッコしてんのか?」
「してないよ!!!!」
もーやだ!
今までの人はみんなそう言ってきた。
でも本当に本当に怖いんだもん!
それをブリッコって!ブリッコって!
怖いもんは怖いんだから!バカ!!
「ぎゃああ…っ!また光った…!」
「ははは。おもしれー」
全 然 お も し ろ く な い よ … !!



