「…なんだ………」
「……」
そっか。
彼女が、いるわけではないんだ。
なんだ、そっか。
あんなにカッコイいのに、勿体ない。
って、それは違うけど。
「…俺は、カノジョなんかいない」
「…うん」
わたし、ホットしてる。
なんで、だろう……。
「……」
それから、飛呂くんからの返事もなく。
しばらく、そのまま作業を続けた。
……そんな、中。
「……!!」
カーテン越しに、何か、明るい光が一瞬差し込んだ気配がしたんだ。
「…どうした?」
…飛呂くんが、それに気づいて。
「…あっ、」
わたしが、それに答えようとしたとき。



