「オイ、コラ」 ゲシッ……! 「…!痛っ………!!」 つま先に来た突然の痛みに、顔を思いっきりしかめてしまった。 じんじんと痛みが広がっていく足を引っ込ませながら飛呂くんを見ると、目の前にいる飛呂くんは眉間にしわを寄せていた。 「…さっきから呼んでんのに、ぼーっとしやがって…」 「ご、ごめ………;」 返事をしなかったわたしに痺れを切らした飛呂くんは、わたしの爪先を軽く踏んづけたのだ。 …いや、軽くではないけど。