―――その時わたしは、自分に起こったことが分からなかった。
「はい、ということでね、学級委員は雨宮と潮田。この二人で決定でいいか~?」
「「………は?」」
パチパチと響きわたる拍手。
アニカと、飛呂くんの仲良しである高橋くんは、わたしたちを見て爆笑していた。
…え、なにこれ。
どうして学級委員のところにわたしの名前が書いてあるの?
しかも、飛呂くんと一緒って……。
「せ、先生!なんで…っ。わたしは…!」
「まぁまぁ、推薦された人が引き受ける。それに賛同していただろう、お前らも」
「………」
た、確かにそうだけど………!!
だからって、どうして、どうして………!!
「どうして、わたしを推薦したりするかなぁ、アニカ!!」
「えー、だって高橋くんとそんな話をちょっとネ…?」
「た、高橋くんと!?」
委員会や係りを決めるこの時期。
わたしはこの時期が一番嫌いだ。