ビター・オア・ミルキー



「…朔ちゃんは、わたしのこと大好きだよね」

「だめなのかよー」

「…わたしも好きだから、いい」

「はは。それは良かった」


朔ちゃんに大好きと言うのは当たり前。

朔ちゃんがわたしを好きだと言うのも当たり前のことだ。


「君花はあれでしょ、俺のこと大好きなのに俺が他の女の子とばっかりいるからヤキモチやいてんでしょ」

「違うし」

「はは、即答かよ」


朔ちゃんに近づく女の子にいちいち気にしてたら病院行きになるわ。

ヤキモチというか、わたしとの温度差が嫌なんだろうなぁ。

今まで朔ちゃんの隣にいたのはわたしで、でも大きくなったら他の女の子がいて。

べつにいいけど。

朔ちゃんが遠くに行っちゃうようで、それが少し、嫌なんだと思う。