ビター・オア・ミルキー



「…わたしも、朔ちゃんみたいに色んな男の子が寄ってきてくれないかなー」


ソファに座っている朔ちゃんの隣に腰かけて、
体育座りをした。

バラエティー番組を見ていた朔ちゃんは、わたしの一言に反応したらしく。


「…君花っぽくないこと言うね」


そういって、笑った。


「わたしだって、わたしのこと本気で好きになってくれる子がいいけど、朔ちゃん見てるとなんか…楽そうだなって思うもん」


恋愛惚れたもの負けって言うけどね。

本当にその通りだよ。
本当に好きになったとしても、相手が本気かどうか分かんないんだから。


「…んー…」

「ま、朔ちゃんには分からないでしょうねーだ」


本気の気持ちで好きになったって。
苦しいことの方が多いことくらい、わたしだって知ってる。