「言っとくけどね、お前が君花と結婚するときは、俺にも了承得ないと許さないから!」

「は、何言ってんの…。つーかそれ、もう耳にタコできるくらい聞いてんだよ」


…あーあ。もう、どうしていつもこうなるのかなあ。


でも、そんな毎日も、もうあと少し。

あと少しなら、どうせ終わりが来るのなら、今のこの状況を、もっと楽しみたい。


もっと、みんなと一緒にいれたらいいな、って、思うんだよ。




「朔ちゃん、もう教室帰らないと、次の授業始まっちゃうよ」

「おーっと。ほんとだ。じゃあ俺帰るね、また放課後図書館でね、君花」

「うん、わかったよ」

「きみか?!?!」



…幼馴染。
それは、小さい頃からよく遊んだ人。


なんて、辞書には載っていることが多いけど。

わたしと朔ちゃんは、そんなことよりももっと、もっと深くで繋がってると思ってるよ。

そして、その繋がりはこれからも広がって、深まって、わたしたちの絶対切れない絆になっていくんだろうね。


「…飛呂くん」

「…っ」


そしてわたしは、今手を繋いでいるこの人と、特別な繋がりをつくっていくんだ。


…これからも、ずっと。