ビター・オア・ミルキー



「俺さ、お前にまだ話してなかったんだけど」

「…?」


夕日を背負っている朔ちゃん。

…いつのまに、こんなに大きくなったんだろう。



「…俺、高校卒業したら、この街を出るんだ」




「…!」



………………………え…?





突然の告白に、足元がぐらつく。

正直、さっきの告白よりも衝撃的で。




「…えっ?どういう、こと?」

「うん、俺ね、薬学部に行きたいんだ。隣にある国立の薬学部が強くて。できれば、そこに行きたいと思ってる」

「……」


…隣の県に行くとはいえ、朔ちゃんが、いなくなる…?


「だから、春には君花とも離れるね。まぁ、ずっと一緒ってわけにはいかないだろうし、覚悟してたんだけど」

「………」



…そう、なんだ。

これも、わたしは知らなかったことだ。

朔ちゃんはいつのまにそんな夢を見つけて、自分のことを考えていたのだろうか。