ビター・オア・ミルキー



「…はぁ、やっと着いた…」


近くにあったと思っていた公園は、思ったよりも遠くにあった。

フラフラしながら、走り過ぎて痛くなった足を引きずりながら公園に入る。


…お水、飲もう。
もう飲み切っちゃったし…。


ベンチがあるところを探して、のそのそとそこを目指した。



「…お水……………」



やっと見つけた、と、心が晴れやかになった途端。



……あれ?


「……」


蜃気楼の向こう側に、人が見えた。

…あぁ、なんだ、先に水道とられちゃったか…。
もう少し待てば、あの人も譲ってくれるかな…。


…と、思ったけれど。






「…………………君花?」






その言いようのない不安は、聞き覚えのある声にかき消されてしまった。